【愛知県田原市】なごや環境大学共育講座~エコツアー:渥美を学び渥美を食べよう!レポート|GAIA13名含む19名参加で海の恵みを体験
海を学び、海の恵みを味わう充実の一日
12月6日(土)、なごや環境大学共育講座として「エコツアー:渥美を学び渥美を食べよう!」を実施しました。晴天に恵まれた冬の一日、生物多様性保全に取り組むオール愛知のユース組織「GAIA」から13名、そして一般参加者6名の合計19名が参加し、西の浜のクリーンアップ活動から始まり、海水からの塩づくり、バーベキュー、そして伊良湖岬散策まで、渥美半島の海の豊かさを五感で体験する充実したプログラムとなりました。
今回のエコツアーには、GAIAからのリピーターが多く参加してくれました。特に3回目の参加となる男性メンバーは大学卒業後も継続して活動に参加してくれており、環境保全への意識の高さと継続的な取り組みの大切さを感じさせてくれました。

午前:西の浜クリーンアップ活動
てきぱきと動くGAIAメンバーたち
エコツアーの第一部は、西の浜でのクリーンアップ活動からスタートしました。活動が始まると、参加者たちは素早く浜に広がっていきました。GAIAメンバーたちは慣れた様子で、てきぱきと燃えるゴミと燃えないゴミで分担しながら作業を進めていきます。活動を重ねてきた経験が活きている様子がよく分かりました。
活動を始めて2分くらい経つと、すでに袋いっぱいにペットボトルを集めて持ってくる人が続出しました。浜の一カ所にペットボトルが溜まっていたようで、参加者たちは次々と拾い集めていきます。「こんなにペットボトルがあるんですね」と驚きの声を上げる初参加の方もいました。

様々な海ゴミの発見
今回特に目立ったのは釣り具の多さでした。いつもより明らかに釣り具が多く、中には折れた釣り竿が砂浜に突き刺さっているという光景もありました。釣りを楽しむのは良いことですが、使用後の道具をきちんと持ち帰ってほしいという思いが強くなります。
また、出荷用のかごも流れ着いていました。上流域から流れてきたものと思われますが、こうした業務用の道具が海に流れ出ていることは、管理体制の見直しが必要だと感じさせられます。特に残念だったのは、堤防手前の植え込みに布団が不法投棄されているのを発見したことです。海から流れ着いたものではなく、明らかに人の手によって捨てられたもの。参加者たちからは「こんなものまで捨てられているんですね」と残念な声が上がりました。


初参加者の熱意とGAIAメンバーの深い気づき
初めて参加した一般の方は、活動中も活動後も「ゴミ拾いって楽しいですね。もっとゴミ拾いしたかったです」と話していました。活動終了時刻になってもまだゴミが目に見える範囲にあり、やり足りない様子が印象的でした。こうした積極的な姿勢が、環境保全活動の輪を広げていくのだと感じます。
今回で3回目の参加となるGAIAの男性メンバーは、大学卒業後も継続して活動に参加してくれています。彼は活動後、こんな思いを語ってくれました。
「海にゴミがなくなってきれいになってよかった、というだけでは本当は違うんです。ゴミがない状態が当たり前であり、普通の状態であるべきなんです。でも、誰かがやらないとどんどんたまっていってしまう。この西の浜のように、ゴミが捨てられた場所ではないところに流れ着いてしまうということに、もっと多くの人に気づいてほしいと思いました」
この言葉は、クリーンアップ活動の本質を突いています。海ゴミを拾うことは大切ですが、それ以上に、ゴミを出さない・流さない意識を広げることこそが根本的な解決につながります。伊勢湾流域圏の最下流域に位置する西の浜には、上流域から様々なゴミが流れ着きます。だからこそ、上流域での意識改革が不可欠なのです。



午後:海水からの塩づくり&バーベキュー
休暇村伊良湖での塩づくり体験
クリーンアップ活動を終えた参加者たちは、休暇村伊良湖に移動し、海の環境を学ぶ会の恒例プログラム「海水からの塩づくり」に挑戦しました。今回は休暇村の方が松や、薪が足りなくなった分は追加で木を用意してくれるなど、スムーズに火をつけることができました。参加者たちはそれぞれの窯で海水を煮詰める作業に取り組みます。
西の浜で採取した海水を薪で煮詰めていくと、徐々に水分が蒸発していきます。参加者たちは飯盒でご飯を炊きながら、海水の様子を見守ります。10~15分ほど煮詰めると、海水の色が徐々に白く変化してきました。


海水が塩に変わる瞬間
「あ、白くなってきた!」「本当に塩ができるんですね!」と驚きの声が上がります。海水が本当に塩になる瞬間を目の当たりにして、参加者たちの目は輝いていました。GAIAメンバーたちはお互いの窯の様子を見合いながら、「そっちはどう?」「もうちょっと煮詰めた方がいいかな」と声をかけ合っていました。共同作業を楽しむ姿が印象的でした。
できたての塩を味見した参加者からは、「うまみが全然違う!」という驚きの声が次々と上がります。「市販の塩と全然違いますね」「こんなにおいしい塩は初めて食べました」「海のミネラルがぎゅっと詰まっている感じがします」と、参加者たちは口々に感想を述べていました。自分たちの手で作った塩の味わいは、市販品とは明らかに異なり、海の恵みの豊かさを実感させてくれるものでした。



渥美の海の恵みを堪能するバーベキュー
続いて、休暇村のBBQ食材を使った昼食タイムです。まずは、飯盒で炊いたご飯でおにぎりを作ります。参加者たちは思い思いの大きさにおにぎりを握り、自分たちが作った塩をつけていきます。
「うますぎる!」という歓声とともに、おにぎりをほおばる参加者たち。自分で作った塩の味わいは格別です。中には「塩だけでこんなにおいしいなんて信じられない」と何度も驚く声も聞かれました。BBQの食材も次々と焼けていきます。「この肉に塩をつけてみたら?」という声に、参加者たちは自家製の塩を焼き肉にもつけて食べ始めました。「塩をつけた肉も最高!」「肉の旨みが引き立ちますね」と、新たな発見に喜ぶ様子が見られました。
食事をしながら、参加者同士の会話も弾みます。初対面同士でも、午前中のクリーンアップ活動や塩づくりを通じて打ち解けた雰囲気が生まれており、和やかな昼食時間となりました。海水から作った塩のおいしさと、それを使った料理の味わいを通じて、参加者たちは海の恵みの豊かさを実感することができました。




午後:伊良湖岬散策
川口さんのガイドで巡る伊良湖岬
プログラムの最後は、いつもお世話になっている川口さんのガイドによる伊良湖岬の散策です。川口さんは渥美半島の自然や歴史に詳しく、参加者たちに分かりやすく説明しながら案内してくださいました。
灯台や恋路ヶ浜を訪れ、渥美半島の自然の美しさを肌で感じる時間となりました。ただ景色を眺めるだけでなく、この地域の地形や生態系、歴史的背景まで理解を深めることができました。
初めての感動、再びの感動
初めて伊良湖岬を訪れた参加者たちは、太平洋と三河湾を一望できる景色に感動し、「こんなに素晴らしい場所だったんですね」「愛知県にこんなところがあるなんて知りませんでした」と喜びの声を上げていました。
一方、1年ぶりに訪れたというGAIAメンバーは、「やっぱりいいなあ」としみじみと景色を眺め、渥美半島の魅力を改めてかみしめている様子でした。何度訪れても新しい発見がある、それが伊良湖岬の魅力なのかもしれません。
継続参加が育む環境保全の心
今回のエコツアーで特に印象的だったのは、GAIAからのリピーターが多かったことです。一度参加した学生たちが、また参加したいと思ってくれること、そして大学卒業後も継続して活動に参加してくれることは、亀の子隊にとって何よりも嬉しいことです。
環境保全活動は一度だけの体験では終わりません。継続的に関わることで、より深い理解と実践的な行動力が育まれていきます。GAIAメンバーたちの成長した姿を見て、こうした積み重ねの大切さを改めて実感しました。
一般参加者の方からも「クリーンアップ活動から塩づくり、そして散策まで、渥美半島の海を多面的に体験できて本当に楽しかったです。また参加したいと思います」という感想をいただきました。


きれいな海を守る心を広げるために
クリーンアップ活動で海の現状を知り、塩づくりで海の恵みを実感し、散策で渥美半島の自然の美しさを体感する。このエコツアーは、海を守ることの大切さを、体験を通じて学ぶ貴重な機会となりました。
今回GAIAメンバーが語ってくれた「ゴミがない状態が当たり前であるべき」という言葉は、私たち全員が心に刻むべきメッセージです。伊勢湾流域圏の最下流域に位置する西の浜だからこそ見える現実があります。上流域でゴミを出さない・流さない意識を広げることが、根本的な解決につながります。
きれいな海を守る心を広げるために、これからも地道に活動を続けていきたいと思います。来年も、なごや環境大学との連携により、充実したエコツアーを実施する予定です。
なごや環境大学の皆さん、GAIAの皆さん、一般参加者の皆さん、そして休暇村伊良湖の皆さん、川口さん、ありがとうございました。多くの方々のご協力により、今回も素晴らしいエコツアーを実施することができました。心より感謝申し上げます。

活動実績
- 参加者数:19名(GAIA13名・一般6名)
- 活動内容:クリーンアップ活動、塩づくり、バーベキュー、伊良湖岬散策
- 活動時間:10:30~15:30
- 活動場所:愛知県田原市西の浜・休暇村伊良湖・伊良湖岬
